Good Old Days 音楽レビュー&紹介

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ジェイムズ・ブレイク 「I'll Come Too」 レビュー

Assume Form(2019)収録

 幾つかのパートで構成されていて、聴き進めてゆくうちにどのパートもリフレインしてゆく。構成の美しい作品。

 この時代にあっては無能力に見えるかどうかはもはやどうでもいいことだ。なぜなら今までより、これから何かで成功する可能性が限り無く大きいからだ。重要なのは成功した後、実際どれだけ優れているかだ。

 恋愛にはそもそも同じことが言える。重要なのは仲良くなっていくのと同じくして、相手に優しく出来ることだ。

 この「僕も行くよ」という作品で、ジェイムズは幸福感に満ちたトラックに乗せて、「貴方」への愛を語る。彼は自分が「貴方」とまだ深い仲に慣れていない事、つまり成功していないことを隠さない。彼が言うには彼と「貴方」のゴールは「頂上」なのだそうだ。彼の頂上(幸せ、成功とは)何だろう。彼はどんな想像をしているのだろう。これからどんな世界を見せてくれるのだろう。この素晴らしい作品からして、それには期待が持てるかも知れない。

傑作

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